店主のご挨拶

店主夫婦

食堂の息子で、子供の頃から料理に興味があった私が初めて「食文化」を感じたのは、ブラジルの田舎の農業学校で生活した時でした。

全寮制のその学校で、まかない当番が私にまわって来た時、たまたまイタリア系の生徒のグループと一緒になりました。その子達は、大声で歌いながらパンをこね、私をからかいながらパスタやいろんな料理を手際よく作りました。一見遊んでいたかの様に見えたのですが、お昼になると他の生徒はもちろん、先生やいつもは食堂に来ない職員たちが長蛇の列を作りました。彼らが当番の日はいつもそうでした。

私はその時学生でしたが、日本に帰り、イタリアへ行き、そして料理人になりました。今私は小さな店を構え、あの時の思い出を胸に馳せながら毎日フライパンをゆすっています。

イタリアに限らず世の中にはいろんな料理がありますが、その料理が生まれた時から今にいたるまで、たくさんの楽しさがあふれていたと思わずにはいられません。私はこの楽しさの部分を最大限尊重しながらこれからも作り続け、お客様の笑顔を見させて頂きたいと思っております。